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松田遼司のポッシュな大阪観光情報 堺 石津太神社 ☆☆☆☆

石津太神社の観光概要

石津太神社は堺市の西区にある神社です。堺市のホテルアゴーラから電車を使用する場合には徒歩2分の南海線の堺駅から二駅、5分の石津川駅から徒歩で8分、車では10分ほどです。おおさか堺バルーンからは車で15分ほどなので世界遺産の百舌鳥古市古墳群のうち最大である仁徳天皇陵のある大仙公園観光のついでに行くのもありでしょう。大鳥大社からも車で10分、電車で35分です。

12月14日の「やっさいほっさい」という火渡り神事が有名で薪の燃え残りを家に持ち帰ると厄除けになるという伝承からは八坂神社の大晦日の神事の「をけら参り」が思い起こされました。子供の頃に京都のホテルにお正月に滞在した際に知恩院の除夜の鐘を聞いた後に火縄に移したをけら火をくるくる回して帰った記憶があります。

この神社を訪れた理由は蛭子命を主祭神とする日本最古の戎社とされているからです。「やっさいほっさい」」祭りも神社から徒歩5〜10分の川岸にある下記の画像の御旅所に蛭子様が流れ着いた際に漁師が火を焚いて暖めて迎えたという伝説によるものだそうです。

石津太神社御旅所

石津太神社御旅所

蛭子命は国生み神話で知られる最初の神であるイザナキとイザナミとの間に生まれた最初の子供だったが不具の子に生まれたため、葦船に入れられて流されてしまったそうです。この蛭子命について知っている方のほ殆どは諸星大二郎先生の名作神話ホラー漫画「妖怪ハンター」の読者でしょう。妖怪ハンターシリーズ中で最も印象に残った作品が蛭子(作中では比留呼子)の登場する『黒い探求者』でした。1989年に沢田研二主演でこのエピソードが『ヒルコ/妖怪ハンター』として映画化されていることからも、やはり一般にも印象が強かったことが伺えます。

黒い探求者

 

この創造神かつ両親でもあるイザナギとイザナミに捨てられてしまった禍々しい存在の蛭子命が現在は七福神の一柱である恵比寿様と同一視されているようですが、蛭子命が福の神というのはいささか無理があるのではないでしょうか?やはり恵比寿様はよく対として登場する大黒様(大国主命)の子である事代主神であるという説が自然なのではないでしょうか?そうなると恵比寿信仰の中心である西宮神社ではなく、蛭子命が流れ着いた場所が残されているこの石津太神社が蛭子命信仰を現在の残す地と言えるでしょう。

 

もっとも原作に登場する架空の比瑠子古墳は九州のF県とされていますが『暗黒神話』に登場する菊池一族や装飾古墳のあるチブサン古墳から福岡県ではなく熊本県だと推察されます。このチブサン古墳と一帯の装飾古墳群のレプリカが陳列されている熊本県立装飾古墳館はいつか訪れみたいと思っています。

石津太神社の歩き方

まずは、駐車場をでてすぐの一の鳥居から神社の正面からの写真を撮影しましょう!

石津太神社本堂

現在では訪れる人がほとんどいない状態ですが、寛永十九年と刻まれた一の鳥居は堺市内最古のようで2つの鳥居と2つの本殿はすべて江戸時代の再建だそうです。中大兄王子に虐げられ一人難波京に残された孝徳天皇や史上唯一の女性皇太子であった孝謙天皇が参拝されているそうで飛鳥、奈良時代には栄えていたことが伺えます。

 

そして参拝し御朱印を頂いた後に宮司様の説明により目的の御旅所に向かいました。グーグルマップにも表示されるので簡単にたどり着くことができました

蛭子様漂着の地

蛭子様漂着の地

現在アニメや漫画の聖地巡礼が流行していますが、その流れに沿った観光だったといえるでしょう。しかし原作に登場する色彩古墳を訪ねるのならば上記のチブサン古墳がふさわしいわけで、やはりここが聖地巡礼の地になることはないのかもしれません。

 

それでも、大学で歴史を専攻したほどの子供の頃からの歴史好きでかつ数千冊のマニアックな漫画のコレクターとしては、訪れてみて良かったと思える場所でした。こうした伝説の地が住宅街に残っていることからも日本は素晴らしいといえるのではないでしょうか?

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