コモンウェルス/イギリス連邦
英語では正式にはCommonwealth of Nations(コモンウェルス・オブ・ネーションズ)のようですが、通称は the commonwealth(ザ・コモンウェルス)、日本語では戦前のBritish Commonwealth(ブリティッシュ・コモンウェルス)と呼ばれていた時代の名残でイギリス連邦と呼ばれているようです。
大英帝国の盟主だったイギリスとその植民地だった国家からなる国家連合で、EUとの違いはメンバーであるそれぞれの国家は独立しているということです。
加盟国はヨーロッパではイギリスの他にキプロスとマルタ、アジアではインド、パキスタン、シンガポールなど7カ国、アメリカではカナダやジャマイカ、アフリカではケニヤや南アフリカ、オセアニアではトンガやフィージーなど53カ国にも及びます。共通言語は英語であり、政治だけでなく、スポーツや文化的な繋がりもあります。
その中でもオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどエリザベス女王を元首として抱く国家はcommonwealth realm(コモンウェルス・レルム)と呼ばれています。通貨の表に女王が刻印されているのはこのためです。
コモンウェルス加盟国の間で行われるスポーツ大会がコモンウェルス・ゲームスで、サッカーのW杯と同じ年に4年に一度開催されています。コモンウェルス圏ではオリンピック・イヤーよりもW杯とコモンウェルス・ゲームス・イヤーの方が盛り上がります。毎回、オリンピックの2年後に開催されるということです。
競技種目にはフィールドホッケー、ラグビー、スカッシュなどが含まれるのが特徴でしょうか。加盟国でこれらのスポーツが盛んなのも頷けますね。
2019年に日本で開催され一躍ラグビーブームを巻き起こしたラグビーW杯でも優勝国の南アフリカや準優勝国のイングランドなどフランスと日本を除くと強国はすべてコモンウェルス加盟国でしたよね?
また、イギリスの方式を受け継ぎ、アメリカと国境を接しているカナダを除くとほとんどの国が日本と同じ車が左側通行なのも特徴といえるかもしれません。日本は恐らく日英同盟の影響だと思われます。
ブレグジット後を決めるEUとの会議でイギリスが強気なことや、世界第5位のGDP国であるのはこのコモンウェルス加盟国とのゆるやかだが確固たる繋がりがあるからなのでしょう。
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